とりあえず、なんか書きますか。

はてなブログに引っ越してきました、読書メモと日記を不定期に書いていくブログです。不定期なのは、相変わらずです。

マイケル・サンデル著:これからの「正義」の話をしよう(Kindle版)

Kindle Paperwhiteでの読書ですが、次はちょっと安くなっていたこの本をチョイスしてみました。まあ、話題の書でもあり前から気になっていたので、良い機会なのかなあという感じでした。
しかし、読むのにはかなり時間がかかりました。なにせ、道徳というか倫理というか、このジャンルの本を読んだのは大学時代以来。読んでも読んでも頭の中に文章がなかなか入ってこない(笑)。そして年末の忘年会続きの日々なども重なり、読み終わるのに1ヶ月ぐらいかかってしまいました。
まあ、なんとか読みましたので、感想を簡単に書いてみます。

  • いろいろな「正義」の考え方をそれなりに分かりやすくまとめており、実例を挙げてどういう論点になるかを具体的に説明していて、原著を読むよりもかなり分かりやすい。(カントは学生時代に読んだけど、この本を先に読んでおけばもっと楽に読めただろうなあと思った。ミルの「自由論」は原著が簡単だったけど。)
  • 著者の議論は、最終的に、共時的な効用主義やカントの考え方でなく、通時的な考え方(共同体をベースとした正義)に収斂して行くのだが、それは人間的には理解できるのだけど、普遍性はどうなるのだろうと思った。共同体の上にべったり乗ってしまうと、「アメリカの正義はアラブの正義と全く反対で良い」ということで議論が終わってしまうような…。普遍性を確保しようというカントの努力みたいなのもそれはそれで説得力はあるなあと思ったのでした。
  • Kindleだったので、とりあえず分厚い本を持ち歩かなくて済んだので良かった。

という感じです。
まあ、けっこう中身の多い本でも違和感なくKindleで読めるんだなあということが分かりました。でも、次はもっと短いものにしよう(笑)。

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学