とりあえず、なんか書きますか。

はてなブログに引っ越してきました、読書メモと日記を不定期に書いていくブログです。不定期なのは、相変わらずです。

冲方丁著「マルドゥック・スクランブル」(ハヤカワ文庫Kindle版)

この本は読んでから既に1ヶ月以上経っていましたが、感想を書くのを忘れていました。同様の本がいくつかたまっているので、ブログを更新するネタとしては良い感じです。
時々ふとSFを読みたくなるのですけど、この本はKindle版がまあまあ安かったのと読者の評価も高かったのでとりあえず1冊目の「圧縮」だけ買ってみようかなと思って購入しました。で、Kindleでパラパラ(この擬音語が妥当かは不明ですが。)と読んでいるうちに引き込まれ、1週間で3冊読んでしまいました。そういう意味で「燃費が悪い」です。で、感想を。

  • 本作品について、SFが作り出す科学技術的な側面で言うとかなり深いです。独自の世界観をベースとした科学技術の発達というのを想定していて、それにより可能になった技術がストーリーの根幹を占めているのですけど、その辺がなんかいい感じです。SF的な万能感(超人感?)があり、そういうところが読んでいて素直に楽しかったです。
  • 世界観としてみると、「そんなに広くないかなあ」と思いました。まあSF作品において地球や宇宙全体の独自の歴史を隈無く記述するような必要はあまりないのかなと思いますが、すごく暴力的な世界なので、「なぜにこんな暴力的な世界があって、それがストーリーの中でどう変わって行くのか」ということがかいま見られたらちょっと良かったかなあと思いました。
  • ストーリー展開としてみると、すごく引き込まれます。読んでいてスピード感もあって楽しいです。なぜか「ブラック・ジャック」なのですけど、そこも退屈するのかなあと思っていましたが少しも退屈せずにどんどん読めました。

ということで、SF的な作品でなにか読みたいなあと思ったらお勧めできます。まあ、暴力的な部分がどうしても苦手な人にはつらいかもしれませんが、そうでなければかなりお勧めです。
(3冊組ですが、1冊目だけリンクしておきます。)