とりあえず、なんか書きますか。

はてなブログに引っ越してきました、読書メモと日記を不定期に書いていくブログです。不定期なのは、相変わらずです。

高橋昌一郎著「理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性」(講談社現代新書kindle版)

ずいぶん前に読み終わっていたのですが、感想を書くのが遅くなってました。Kindle版が安めだったのでそっちで読んでいます。で、感想ですが、箇条書きで。

  • 選択の限界:民主主義的な選択を行おうとしても、結果は選択方法によって左右されてしまい合理的な選択というのが必ず出来るわけではないという話。なかなか面白い話しでした。選択方法によって結果が左右されるのは選挙などみているとよく分かるのですが、「限界があると分かっている場合でも、ケースごとにどういう選択の方法が望ましいんでしょうかね〜」という疑問を持ちました。多数決が適している場合、少数意見こそが重要な場合など、選択方法をどう選ぶべきかは社会的にとても大事なのかなあと。そういう視点を持つことが出来てよい内容だったと思いました。
  • 科学の限界:これは大学で学んだ量子力学の話でした。原子レベルになると、測定することが測定対象に不可避的な影響を与えてしまうため、「観測する」ことにより状態が変わってしまうということなので、面白い話しなのですけど、まあ、それってすごく小さいからだよなあと。自分的には、「量子力学でいう不確定性はすごく小さな世界の話なので、実際問題として人間が生活していく中では不確定性というのは全く問題にならないということもあるのになあ」という感想を持ちました。
  • 知識の限界:う〜〜〜〜む。ほとんど分かりませんでした。論理学は難しい…。ある意味「自分の能力の限界」を実感した章でした。

本としては対話形式で素人にもなるべく分かりやすく書こうという著者の努力を強く感じました。そういう部分で興味がある人にはお勧めです。
さて、年度末までにいろいろ読んだ本の感想がほっぽらかしになっているので、それをなんとかしないとなあ。