南アルプス北岳単独行 Day 2(北岳)
北岳に登ってきた件のDay 2です。2日目に北岳に登りました。標高1,520mから北岳山頂3,193mまでの標高差1,670mを登ることになり、自分としても初めての標高差です。とはいえあまり焦らず朝4時に起きてのんびりと準備をし、5時の朝食を食べた後、5:50に登山を開始しました。登り口はこんな感じです。
そこから沢沿いにひたすら歩いていきます。飲んではいませんが、豊富な水量でまさに「南アルプスの天然水」でした(沢水は直接飲んではいけません)。
で、1時間半ぐらい歩くと開けてきて、ようやく北岳が見えます。このあたりで標高2000mぐらいですが、まだ1,200mも登らなくてはいけないのに既に汗だくでした。
登り始めて2時間ちょっと(8時)で分岐点の大樺沢二俣に到着。ここからは雪渓が見えました。
今回は、登りは雪渓のある左俣コースではなく右俣コースを登ります。この二俣で軽く行動食を食べて休憩した後、右俣コースを登りました。ちなみに今回の行動食は定番のカロリーメイトに加え、富士宮のマックスバリューで見つけた「トレイルミックス」を持ってきました。このトレイルミックスはナッツとドライフルーツがいろいろ混ざっているのですがやたら美味しかったです。以降、私の定番になりそうです。
右俣コースはお花畑と林の間を抜けていくコースで、花が盛りの頃にはなかなか楽しそうでした。
登ること2時間で開けた尾根に出ます。ここからは南アルプスの稜線歩きです。眺めが最高でした。森林限界を超えた場所なので日差しが容赦なかったです。ここまでは汗をかい過ぎないよう半袖Tシャツでしたが、半袖から出た腕がかなり焼けてきていたことと、稜線で風もあって涼しいことから長袖Tシャツに着替えました。下の写真は小太郎尾根です。
そして50分ほど稜線を歩いて、肩の小屋に到着です。自分の足で登った初めての標高3,000mなので、ここで記念に(?)お昼ご飯。買っておいたおにぎりにラーメンを作って完食。
そして、お腹いっぱいになった後、しばらく休んでから頂上を目指します。下の写真は「これがピークか!」と思って登ったら違った場所。そんなに簡単には頂上に着かないのでした。
そして、12:30に北岳山頂に到達です。下の写真のようにそれほど広くない頂上ですが、多くの人で賑わっていました。雲が立ち上るところ、という感じでした。同じ南アルプスの甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳がよく見え、遠くの山々も雲の切れ間から顔を覗かせていました(どこがどこだかよく分からなかったのですが…)。
で、南の方を見ると、日本で4番目に高い間ノ岳までの稜線が綺麗に見えました。
なお、今回の写真はiPhone 6 Plusで全部撮りました。ズームとかはできませんが、なかなか綺麗に写りました。荷物の軽減の観点からも、これはなかなか良いなあと思った次第です。
そして、北岳山頂から今日の宿泊地点の北岳山荘に向かいます。間ノ岳までの稜線を眺めながらの「3,000mでの散歩」のような感じで軽快に歩きました。
そして北岳山荘に到着。14時ちょうどに到着で、なかなか良いタイミングに山小屋に入れました。
で、「着いたらビール」の習慣で、着いていきなりビールを飲んでしまったのですが、これが失敗のもとでした。その後、すぐに頭が痛くなり、「これはいわゆる高山病の症状だなあ」ということで、「自分が3,000mに来てビールを飲むと高山病になる」ということを初めて把握できたのでした。帰ってきて娘にこの話をしたら、「お酒を飲むと呼吸が浅くなって高山病になりやすいんだよ、自分が一緒にいたら強く止めたのに。」と言われてしまいました。うちの娘、まるでベテランクライマーみたいな感じで娘から勉強させていただきました。
とはいえ、その後、黄昏時には富士山も顔を出して素晴らしい眺めを楽しみました。
なお、下の写真はかなり広角に撮っているので、実際には富士山はこの写真の4倍ぐらいの大きさに見えました。大変美しい眺めでした。
で、この夜は偏頭痛を抱えながらなかなかうまく寝付けず、深呼吸をしたりKindleで小説を読んだりして、ときどき眠りに落ちたりしながらなんとか乗り切ったのでした。